TEL.025-246-0007
営業時間 11:00 a.m. - 19:30 p.m.
新潟の婚約指輪・結婚指輪 > 社長Tコラム > 極寒の地でダイヤモンド発見

極寒の地でダイヤモンド発見

極寒の地でダイヤモンド発見

更新:2021年01月08日

ダイヤモンドは未踏の地に眠っている

北米カナダでダイヤモンドが発見されたのは1990年。意外と最近だな?と思われた方も多いのではないかと思います。それもそのはず世界にはまだまだ私たち人類に知らない事ばかりなのです。ダイヤモンドも同様で1990年時点ではダイヤモンドはマグマの通り道となったパイプ鉱床から産出する事は判っていました。しかしマグマパイプを調べれば必ずダイヤモンドが含まれている訳では在りませんでした。
日本は火山大国ですがダイヤモンドは産出していません。現在も日本の活火山でダイヤモンドが産出したというニュースは在りませんので日本の火山にはダイヤモンドは含まれないのです。1860年にアフリカでダイヤモンドが発見されてから人類はダイヤモンドがマグマと一緒に地上へ押し上げられた地球深部の産物である事を解明します。しかしそれ以外の事はまだまだ謎に包まれているのです。ボツワナ世界最高品質のダイヤモンド原石はジュワネング鉱山
上写真はボツワナ・ジュワネング鉱山キンバーライト鉱床を採掘している。
キンバーライト鉱床はカンラン石と雲母を主要構成鉱物とする、超塩基性の火成岩で構成された雲母橄欖岩(うんもかんらんがん)を指します。キンバーライトは先カンブリア時代に生じた世界的な地殻変動や造山運動により生成されたと考えられています。
このためキンバーライトの分布は、大陸の比較的奥地で、かつ、古い地質条件が保たれている地域に限られているのです。キンバーライトはマントル起源がごく短時間のうちに地表付近まで噴出し場合にのみ地上までたどり着きます。そのスピードはマッハ1.8とも言われます。
そうした激しい噴火によりキンバーライトは生成したものと考えられています。そしてキンバーライトの中にダイヤモンドが含まれる場合もあれば、含まれない場合も有るのです。

  • ダイヤモンド鉱山を探す

ダイヤモンドを産出している鉱山は基本的に全てカンブリア時代に噴火した痕跡の有る死火山です。死火山では今後火山活動が起こる事は在りません、それだけでなくマグマに含まれるキンバーライト火成岩は脆く風雨に浸食され簡単に崩れてしまいます。
その為ダイヤモンドを産出する死火山は地殻変動なども手伝って”山”の状態ではなく平地となって居たりします。ダイヤモンドを含んだキンバーライトは風雨と地殻変動に運ばれて世界中の様々な場所でダイヤモンドを発見させます。
このように鉱山と言っても一目でそれと判る様な鉱山はダイヤモンドに限って言えば存在しなかったのです。その為人類がダイヤモンドに出会った紀元前7世紀から1880年までの2500年以上の間ダイヤモンドは何処で生成し何処から来ているのか?全くの謎だったのです。
1880年にダイヤモンドの一次鉱床(マグマのパイプ)が発見されるまでは脆く崩れて運ばれたキンバーライト鉱石に含まれるダイヤモンドは比較的世界中のいたるところからほんの少しづつ発見されるのです。
1950年頃には世界には人類未踏の地や、誰にも統治されていない古代のトレジャーハンターたちは海の向こうの大陸にあるであろう豊富な宝石が眠る地を目指して冒険できる時代でもありました。
職業”冒険家”や”宝探し”を生業とする人が実際に居た時代なのです。しかし次第に当てずっぽうでは成果の出ない宝探しも専門職化していきます。ダイヤモンド等の地下資源の場合は地球の成り立ちに詳しい地球学者や地層学者などの研究チームが現代のトレジャーハンターになっていくのです。

実際に現代のトレジャーハンター達の中にはダイヤモンド鉱山や金鉱山を見つけて一獲千金を狙う所謂”探鉱家”と呼ばれる地球学者や地層学者が多く居ます。1990年にカナダのダイヤモンド鉱山を発見したチャールズ・フィプケ氏(Charles E. Fipke :1946~現在)もその一人です。

ダイヤモンド探鉱家チャールズ・フィプケ氏

フィプケ氏はカナダのダイヤモンド鉱山を発見してダイヤモンド業界に新しい秩序を作り出した偉人です。フィプケ氏はカナダの地質学者であり、カナダのノースウエストテリトリーのラックデグラ周辺のダイヤモンド鉱山”エカティ”の存在を発見した探鉱家でもあります。現在、フィプケ氏は世界中の地質調査に携わって地下資源を調査採掘しています。フィプケ氏はまた、北米の競馬馬主としても著名で世界最高峰のブリーダーズカップの優勝馬など数多くの有名
上質なダイヤモンド原石から美しい宝石が生まれる

馬の馬主でもあり現代のサクセスストーリーの体現者と言っても過言では無いのです。
チャールズ・フィプケ氏は1970年、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)を卒業、地質学の学士号を取得します。その後、南アフリカやブラジルなどで地学学者として仕事をする傍ら、自らもダイヤモンドの探鉱家として活動します。世界中の地層を調べている内に北アメリカ大陸には古い大陸棚キールが有りダイヤモンドを産出してもおかしくない土地である事を突き止めます。しかし当時の技術ではダイヤモンドパイプを狙って発見する事は困難でした。
事実フィプケ氏もそれまでに自身で発見した数々のキンバーライトパイプにはダイヤモンドを含むパイプは在りませんでした。キンバーライトパイプにダイヤモンドが含まれる可能性は600分の1とも言われています。しかもダイヤモンドの発生条件として【マグマの上昇によって硬い花こう岩の層をマッハのスピードで突き破ってくることが重要だ】という事もこの時には未だ解明されていませんでした。

  • 指標鉱物G10ガーネットの発見

ダイヤモンドの原石はそう仕上げるかプランされてカットされる
フィプケ氏はダイヤモンド鉱山発見の鍵である指標鉱物研究の専門家ジョン・ガーニー(John Joseph Gurney: 1940–2019)の協力を得て【低カルシウムのG-10ガーネットがダイヤモンドにつながる可能性がある】ことを突き止めます。
ガーネットなどのダイヤモンド指標鉱物の存在はすでに知られていましたが、G10パイロープガーネットとエクロジャイト等の決定的にダイヤモンドに繋がる指標鉱物の特徴迄は解明されいなかったのです。1860年頃ダイヤモンドラッシュに沸くアフリカのオレンジ川ではダイヤモンドよりも簡単に発見されるガーネットを見つけるとその近くにダイヤモンドが有る、としてまずガーネットを探していたという有名な逸話が有るほどです。
ガーネットはザクロの実の付き方に結晶形が似ている事から付いた宝石グループの名前です。その為ガーネットには多くの変種と亜種が有り、その分類はダイヤモンドを探す場合に非常に重要だったのです。G10ガーネットの存在についてダイヤモンドのエキスパートであるデビアスもこの事は正確にこの時には判っていませんでした。フィプケ氏にとってはこれがとっても幸運な事でした。

フィプケ氏がカナダの氷河を調査し始めた時、南アフリカのダイヤモンド鉱山会社”デビアス”もカナダの地を狙って動き出していました。フィプケ氏はカナダに来る前にボツワナで優良なダイヤモンド鉱山”オラパ”を発見していました。当時デビアスはダイヤモンド原石の世界的なシェア80%以上を持つ大企業でした。それによってダイヤモンドの供給量をコントロールし価格の暴騰暴落を回避するシンジゲート制を作っていたのです。
デビアスの総帥オッペンハイマー氏はダイヤモンド原石の供給源が発見されるとそれを強力な政治力で手中に収めていきます。この時フィプケ氏は地下資源ベンチャー企業のメンバーでしたので其の企業の株を買い占めたり、採掘権を買い取るなどの地下資源に対するデビアスの巧妙な駆け引きについていくことは出来ませんでした。
フィプケ氏らのチームで発見したボツワナの鉱山でしたが最終的にデビアス政治力で奪い取られフィプケ氏の所属していたベンチャーは鉱山の支配権を失います。デビアスの所有となってからはフィプケ氏らには全く利益が分配されなかったのです。※デビアスのこうした政治的な強硬手段に当時は大きな賛否が在りました。

その為カナダでダイヤモンドの鉱山を発見して成功する為にフィプケ氏は新しいダイヤモンド鉱山(ダイヤモンドの供給源)を発見する際にデビアスの力が及ばないパートナーと、デビアスよりも早く鉱脈を発見する必要が有ったのです。

フィプケ氏は確信をもってダイヤモンド探索を進めていましたが、世間はそれに懐疑的でした。【あのデビアスですら発見できないカナダで資本の小さな企業(個人企業に近い)がダイヤモンドを見つけれるわけがない】と、その為フィプケ氏のスポンサーは次々去っていきました。
そこでフィプケ氏はカナダの証券取引所に自らの会社を上場し非常に安価で株を売り資金を確保します。
1984年にバンクーバー証券取引所に自身の会社ダイヤ・メット・ミネラルズ(Dia Met Minerals)を設立します。言う迄も無くこの会社の株式はダイヤモンド鉱脈発見後に倍々に評価され最終的に地下資源王手のBHPビリトンに高値で売却されました。

カナダ北部の他を寄せ付けない過酷な環境はフィプケ氏にとって有利に働きます、G10の存在に懐疑的だったデビアスは思うような成果が挙げれずにいました。しかしフィプケ氏は自ら地質学者として「ダイヤモンドと共に成長するG10等類似したミネラルの小さな粒子とそうでないものを自分で区別できた」事で着実にダイヤモンドパイプに近づいて行ったのです。
仮にデビアスが先にダイヤモンド鉱脈を発見していたらダイヤモンド原石の世界的な市場は90年代以前の様に今も閉鎖的なままで、デビアスによる独占的な販売体制が続いていたとする専門家もいるほどです。

  • 遂に姿を現した巨大なダイヤモンドパイプ

1988年フィプケ氏の調査エリアではダイヤモンドの指標鉱物が多く見つかり出し確実にダイヤモンドパイプに近づいている筈でした、しかしダイヤモンドの指標鉱物は多く見つかるモノの肝心のダイヤモンドパイプは一向に姿を現しませんでした。確かにこのあたりに有るはず、、、、しかしダイヤモンドパイプは見つかりません、フィプケ氏らの資金は尽きかけていました。
調査している北米カナダは完全に氷河におおわれた不毛な大地で、夜間は気温が氷点下30度まで低下し容易に人を寄せ付けない過酷な環境です。平坦な氷河の上を探索するにはヘリコプターとGPSだけが頼りでした。ある時上空から氷河を眺めていると湖そのものがダイヤモンドパイプなのではないか?と気が付きます。
あまりにも巨大なパイプのサイズでしたが湖の下流を調べると指標鉱物と微小なダイヤモンドが見つかったのです。この地はバレンランズと呼ばれる先カンブリア時代のカナダ楯状地(約45億年前 – 5.4億年前)に形成された非常に古い岩盤で。氷食を受けて平滑化され,草やコケでおおわれた樹木の乏しい平原で。地表面から 20~30cm以下は永久凍土となっています。
パイプはこの岩盤を突き破り表面に達していました。柔らかいキンバーライトは簡単に侵食され湖として残っていたのです。ヘリコプターで調査エリアを観察していたフィプケ氏の眼下に広がる湖全体が巨大なダイヤモンドパイプだったのです。1991年11月にフィプケ氏がパートナーの地質学者スチュワート・ブラッソン氏、そして経済地質学者ヒューゴ・ダメット氏とラックデグラス近くの北米で最初のダイヤモンドパイプを発見しました。フィプケ氏はダイヤモンドパイプをデビアスよりも早く発見することに成功したのです。

こうして発見された鉱山、それがエカティ・ダイヤモンド鉱山です。カナダ産ダイヤモンドは氷河の花崗岩に覆われた不毛な大地で、寒いときはマイナス30度にもなる極寒の鉱山です。現在エカティ鉱山からは”アイスカラー”と呼ばれる上位カラーグレードのダイヤモンドは多数産出しています。フィプケ氏らはこの鉱山の採掘を地下資源大手のBHPビリトンとリオティントに半譲渡して操業を開始します。
かくして1991年に発見されたこの鉱山からはデビアスの支配の及ばないダイヤモンド原石が供給されダイヤモンドの市場をよりグローバルなモノへ進化させたのです。(※その後デビアスはカナダダイヤモンドの採掘権に入札して手に入れていますので、現在デビアスのダイヤモンドにもカナダ産は少なからず含まれています。)
操業への調査を終えエカティ鉱山が1998年にオープンされます。5年後にダイアヴィク鉱山が、さらにその5年後にはスナップレーク鉱山が開かれました。これら3つの鉱山は全て、半径約80キロ以内に位置しています。フィプケ氏は2014年まで、エカティ鉱山から産出するダイヤモンドの10%の権利を持って財を成します。フィプケ氏の成功は近年のダイヤモンド業界内でも指折りの大成功事例なのです。

フィプケ氏は現在、複数のグリーンフィールドプロジェクトに関与しています。メタレックスベンチャーズによるオンタリオでのダイヤモンドの検索を含む、金鉱山の開発、ネバダとイエメンでの濃縮ウラン鉱山開発なども手掛ける地層学者兼地下資源採掘企業の経営者なのです。
トレジャーハンターと言ってもひと昔前とはかなり毛色の違う人たちが活躍するフィールドとなったのです。現在もフィプケ氏の様に未開の地を人知れず探査している地球学者や地層学者(トレジャーハンター)は多くおられます。そうした人たちの活躍の上にダイヤモンドの供給が確保されているのです。

  • ダイヤモンドは人生の節目に相応しい宝石

クリーンでエシカルなダイヤモンドを記念日に贈ろう

BROOCHでは2003年以降カナダ産ダイヤモンドを販売しています。私たちのダイヤモンドはダイアヴィック鉱山産出の高品質ダイヤモンドです。これは地下資源王手リオティントから直接仕入れているダイヤモンド原石を研磨しています。
現在ダイヤモンドの産地はカナダ、ロシア、南アフリカ、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、他にもインドやボルネオ、モンゴルなどからも産出のニュースが有り世界中に有ると言っても過言ではないでしょう、しかしそれらの稼働鉱山も2032年には産出が2021年の半分になり2050年には枯渇します。天然ダイヤモンドは限りある地下資源なのです。
わたしたちBROOCHではそんなダイヤモンドを想いや決意の証としてお使い頂くために、クリーンでエシカルである事にもこだわって選定しています。
非民主主義の国を除けばダイヤモンド採掘には環境問題や地元への就業インフラの整備や政府との協業など多くの課題が有り、それらをクリアした鉱山でないと稼働できません。カナダのダイヤモンドは他産地で付きまとう様々な制約やしがらみから解放されたクリーンで開かれたマーケットです。その事から世界中でカナダのダイヤモンドは人気を博しているのです。
しかし、予定では2032年頃を皮切りにエカティもダイアビックも閉山する予定です。新品のカナダ産ダイヤモンドを手に出来るのは今だけかもしれないのです。極寒の地カナダで生まれたダイヤモンドを人生の記念となる宝石に選んでみてはいかがでしょうか?