TEL.025-246-0007
営業時間 11:00 a.m. - 19:30 p.m.
HOME > FAQ > 時計修理について > 現在クォーツの時計を使っているのですが、機械式の時計も気になっています。ただ詳しく知らないのでそれぞれの良い点などを教えていただけませんか?

現在クォーツの時計を使っているのですが、機械式の時計も気になっています。ただ詳しく知らないのでそれぞれの良い点などを教えていただけませんか?

こんにちは!

ご質問ありがとうございます!!

今回のご質問が、

「現在クォーツの時計を使っているのですが、機械式の時計も気になっています。ただ詳しく知らないのでそれぞれの良い点などを教えていただけませんか?」

とのことですね!かしこまりました!

機械式の時計、良いですね!憧れますよね!ただご覧の方の中には機械式、クォーツ式ってなんぞや?とお思いになる方もいらっしゃると思います。機機械式、クォーツ式とは時計を動かす機構の違いのことを指します。時計にはゼンマイで動く機械式と、電池で動くクォーツ式があるんです。現在一般に出回る時計のほとんどが、このどちらかの機構を採用しています。今回はそれぞれメリットについてなどを御説明しようかと思います!

クォーツ式時計

まずはクォーツ式時計についてです。多くの方が一番馴染み深い時計がクォーツ式の時計かとおもいます。というのも雑貨店や量販店などで販売している数千円~一万円の価格帯の時計やファッションウォッチなどは、そのほとんどがクォーツ式の時計なんです。クォーツ式時計のクォーツとは、水晶(石英)のことです。もっともメジャーなパワーストーンとして知られ、印材などにも使われている鉱石です。

時計の針を正確に動かすためには、時計の内部に「1秒」を1秒として計測するための基準が必要となります。例えばですが、振り子の壁掛け時計の場合は、振り子の等時性(振り子の揺れが一往復する時間は、おもりの重さや振れる幅に関係なく一定であること)を応用して基準にしています。水晶(石英)には電圧をかけると正確、一定に振動するという性質があります。クォ―ツ式時計の中には、この水晶(石英)の性質を応用したU字型をした「水晶振動子」と呼ばれる部品があり、水晶(石英)に電流を流すことによって起きる規則的な振動を振り子の代わりにしているのです。

水晶(石英)は電流を流すと1秒の間に数万〜数百万回振動します。その振動をIC回路が正確に検知して1秒間に1回の電気信号に作りかえ、その電気信号によって歯車が1秒間に1回だけ進むような仕組みになっています。デジタルウォッチもクォーツ式時計の一種で同じ構造です。

 

クォーツ式のメリット

クォーツ式の最大のメリットはなんと言ってもその圧倒的な精度の正確さです。時計は調速機構がハイビート(高振動)のものほど安定して精度が高くなります。機械式の場合だと、テンプの振動数は一般的には5~6ビート/秒、高価格機では8~10ビート/秒ほどです。

一方でクォーツ式はその約数千倍と高周波(32768Hz)で振動する水晶振動子を使用しているため、その精度は機械式時計を圧倒します。 一般的な機械式時計の場合、日差数秒~数十秒あるとされていています。例えば一日10秒の遅れが出る時計の場合、一か月時刻を合わせないまま使い続けると5分も遅れてしまいます。一般的なクォーツ式時計の精度は月差±20秒と言われており、これは価格に関係なく、安価なクォーツ時計でも精度が変わることはありません。また電波を受信することによって時刻を自動補正する電波時計など、時間精度については日々更なる向上がもとめられています!

価格面でも機械式と比べるとリーズナブルでお求めやすくなっています。無数の歯車や極小の部品がいくつも組み合わされ組み立てられる機械式のムーブメントは製造に多大な手間とコストがかかります。ですので量産に向きません。

しかしクォーツ式のムーブメントは大量生産ができるためリーズナブルです。同じブランドの機能面でもほぼ同じ機械式の時計とクォーツ式の時計の料金を比べても、クォーツ式の時計の方が3割程度安い物が多いです。オーバーホール料金も機械式に比べると安価で機械式より期間も長く間隔を持てます。

そしてゼンマイが全てほどけきると止まってしまう機械式時計に比べ、クォーツ式時計は電池が終わらない限り正確に時間を刻み続けるので、ゼンマイをまく必要がありません。電池の寿命は2~3年程度とされていて、機能によってその寿命も長く持つもの短いものと変わります。電池が切れたら新しい電池に交換するだけでまた動き続ける事ができます。ソーラー発電など自然エネルギーを蓄電することで電池交換の必要のない時計もあります。

 

グランドセイコー

機械式時計

機械式とは、巻き上げたゼンマイがほどける力を動力とする時計のことを言います。別の呼び方でメカニカルとも呼びます。機械式ムーブメントの発明は腕時計が誕生するより以前、懐中時計を起源とし、その歴史は17世紀まで遡ります。それに比べると、電池を動力源とするクォーツ式の腕時計が誕生したのは1970年代とごく最近のことなんです。伝統と格式を重んじるいわゆる“高級腕時計”は、その多くが機械式のムーブメントを採用していることがほとんどです。

機械式の時計には自動巻きと手巻きの二つに分けられます。自動巻きとは、人の手を介さず、半月状のローターが回転することでゼンマイを自動で巻き上げてくれる仕組みを搭載した機械式ムーブメントのことです。 ムーブメントに内蔵されたローターと呼ばれる半月状の金属部品が、時計を装着した腕の普段の日常動作によって自然に回転し、自動的にゼンマイを巻き上げてくれます。自動巻きの時計のことをオートマチックとも呼びます。 ゼンマイをいちいち手で巻くのはめんどうだ、わずらわしい、という人々の願いを叶えることになった実用的な自動巻きは、現在では機械式時計の主流となっています。

手巻きとは、手でリューズを巻いてゼンマイを巻き上げる仕組みの機械式ムーブメントのことです。自動巻きのように機構の中にローターが組み込まれていないためその分軽く、厚みを抑えることができます。使用の度に手でリューズを巻くという手間があるため、日常に使用する時計としては自動巻きのほうが実用的で、数も多く流通しています。 機械式時計で人気のシースルーバック(バックスケルトン)が取り入れられている時計では、手巻きのムーブメントはローターが視界を邪魔しないため、美しい内部の機械の構造をよく見る事ができ、実用性よりも芸術性に重きをおいているムーブメントともいえます。

様々な部品から成り立っているため定期的なオーバーホールが必要になります。機械式の時計は4~5年に一度オーバーホールすると良いと推奨されています。

 

機械式のメリット

無数の歯車や極小の部品がいくつも組み合わされる機械式のムーブメントの精密で複雑な構造は、安価な大量生産の時計やファッションウォッチとは一線を画すステータス性を備えています。長い歴史や伝統に裏打ちされた名門ブランド、高い技術力で付加価値を高める新興ブランド、いずれにしても手の込んだ機械式の腕時計は資産性が高く、長く受け継いでいくだけの価値があるとされています。

クォーツ式の場合、中の電子回路の寿命は10年ほどと言われています。電子回路が壊れた場合は修復が不可能な場合がほとんどで、中身を全て丸ごと入れ替えるムーブメント交換の修理になり、安価な時計だと新品に買い替えるほうが安いことも多いです。一方で組み立てることを前提とする機械式の時計はほとんどの場合修理が可能な場合が多いです。定期的にオーバーホールをすることで末長く使い続けることができます。

 

以上です!!いかかでしたでしょうか。どちらを選ぶかは普段の使い方やご予算に合わせて決める事が良いと思います。BROOCHには様々なブランドの機械式の時計とクォーツ式の時計をとりそろおえておりますので、ぜひお越しいただきお客様の一番気に入る時計をみつけてください!!お待ちしております。