第五話:婚約指輪の最終仕上げ!サイズ・デザイン・刻印を決定
「デザインもダイヤモンドも決まったし、いよいよ完成間近だね。」
まみが微笑みながら言うと、たいしは小さく頷いた。
「でも、まだ決めることがあるんだよね?」
「そうだね。まずはリングのサイズをどうするか。みさきの指にぴったり合うサイズを選ばないとね。」
「それがちょっと不安で……。普段、みさきがつけている指輪のサイズとか分からなくて。」
たいしは少し困ったように言った。まみは優しくアドバイスをする。
「みさきが普段つけてる指輪をこっそり測るのが一番だけど、それが難しいなら、女性の平均サイズを参考にして調整する方法もあるよ。あと、プロポーズした後でサイズ直しができるかも確認しておくと安心だよ。」
「なるほど、確かに。じゃあ、直しができるなら少し余裕をもたせてもいいかも。」
サイズを決めたところで、次に仕上げについての話が始まった。
「リングの仕上げも選べるんだけど、どうする?」
「仕上げ?」
「そう。例えば、鏡のようにピカピカに輝く“鏡面仕上げ”とか、マットな質感の“つや消し仕上げ”があるよ。どっちも素敵だけど、みさきの雰囲気に合いそうなのはどっちかな?」
たいしは少し考えてから答えた。
「うーん……みさきは上品な雰囲気があるから、やっぱり鏡面仕上げかな。キラキラした感じが好きそうだし。」
「うん、それなら間違いないね。」
仕上げの選択も終わり、いよいよ最後の決定事項に進んだ。
「最後に、リングの内側に刻印を入れられるんだけど、どうする?」
「刻印か……何か入れるべきかな?」
「せっかくだから特別なメッセージを入れるのもいいと思うよ。例えば、お互いのイニシャルとか、記念日、短い愛のメッセージとか。」
たいしは少し悩んだ。
「うーん……長すぎるとバレたときに恥ずかしいし、シンプルなものがいいかな。」
「それなら、イニシャルと日付を入れるのはどう?」
「それ、いいかも。じゃあ、“T & M 2025.03.14” にしようかな。」
「すごく素敵だと思う!」
こうして、たいしの婚約指輪の最終決定が完了した。店員に注文を伝え、完成までの期間を確認すると、約4週間かかるとのことだった。
「4週間か……その間にプロポーズの準備もしないとな。」
たいしは店を出たあと、少しずつプロポーズの計画を考え始めた。
「どこでプロポーズしようかな……みさきが喜ぶ場所がいいよな。」
まみはたいしの隣で微笑みながら言った。
「プロポーズは指輪だけじゃなく、シチュエーションも大事だよ。みさきが一番喜びそうな場所、思い出のある場所を考えてみるといいかもね。」
「うん、そうだな……。俺たちが初めてデートした場所とか、夜景のきれいなところもいいかもしれない。」
「素敵なプロポーズになりそう!」
こうして、たいしの婚約指輪選びは完了し、プロポーズに向けた準備が始まった。指輪が完成するまでの時間は、たいしにとって新しいスタートを切るための大切な時間となるのだった。
comment